初心者や学生向け:感想文に向いている本の選び方

読書感想文・小中学生

夏休みは多くの学生が読書感想文に取り組みますが、書き始めるのが難しいと感じる人も多いです。

どう書いたらいいのか、どんな本を選べばいいのかわからないと悩むこともあるでしょう。

この記事では、特に感想文が書きやすい短い物語やわかりやすい内容の本、人の生きざまを描いた伝記、学校で勧められる本などを紹介しています。

さらに、読書するときのポイントや、小学生から高校生まで、年代に合わせた感想文の書き方も詳しく解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

 

感想文が書きやすい本の選び方

感想文やレポートをしっかり書くためには、読み終われる本を選ぶことが大切です。

すらすら読めるシンプルな物語や、感想を書きやすい伝記などがおすすめです。

この記事で紹介する選び方を参考にして、自分にぴったりの本を見つけてみましょう。

 

興味が持てる本を選ぶ

本を最後まで読むには、自分が興味を持てる内容を選ぶことが重要です。

自分の趣味や好きなことに関連する本を選ぶと、読むのが楽しくなります。

例えば、スポーツや音楽、映画、動物など、自分の好きなテーマの本を選んでみてください。

 

短くて読みやすい本を選ぶ

あまり読書をしない人は、短くて内容がシンプルな本から始めるといいでしょう。

短編集から1つの話だけを選んで感想文を書くのも一つの方法です。

ただし、短すぎると内容が足りなくて感想を豊かに表現するのが難しいので、注意が必要です。

 

ノンフィクションや伝記を使う

『アンネの日記』のようなノンフィクションや伝記は、感想文を書くのに向いています。

夏目漱石や太宰治のような有名な作家の作品には解説が付いていて、内容を理解しやすくなります。

興味のある時代や人物の伝記を選ぶといいでしょう。

 

課題図書を活用する

課題図書は、読書感想文コンクールなどでよく選ばれる本で、感動や感想を書きやすい内容になっています。

これらの本もチェックすると良いですし、過去に賞を取った作品を見るのも参考になります。

 

自分の学年に合った本を選ぶ

自分の学年に合わせて本を選ぶことも大切です。

例えば、中学1年生なら小学校高学年向けの本でも大丈夫です。

中学2年生や3年生になると、もう少し大人向けのテーマの本を読むことが期待されます。

自分の学年に合った本を選ぶようにしましょう。

 

 

 

【小学生から中学生まで】読書感想文におすすめの本4選

この記事では、小学生から中学生までの読者にピッタリな、感想文を書きやすい本を選んで紹介します。

これらの本は、子どもたちが感情を感じやすい年代のキャラクターが登場し、読んでいて感じたことを表現しやすい内容です。

 

夏の庭―The Friends

この物語は、小学6年生の少年たちが夏休みに体験する出来事を描いています。

この本は、友情や成長をテーマにしており、児童文芸新人賞を受賞し、中学校の課題図書にも選ばれています。

少年たちが老人と交流する中で、新しい友情が育まれます。

小学校高学年や中学生に特におすすめです。

作品のおすすめポイント:

異なる年代の人々との交流や少年たちの成長を描いています。

発売日:1994年3月1日

出版社:新潮社

著者:湯本香樹実

 

きみの友だち

主人公の恵美は足が不自由で、彼女の友人の由香は病弱です。

二人は学校で他の生徒と距離を置きながらも、互いに支え合い、深い絆を育んでいます。

物語を語る謎の声「きみ」が物語を引き立てます。

この本は、真の友情について考えさせる内容で、感想文を書くのにぴったりです。

作品のおすすめポイント:

人との深いつながりを描いた感動的な話です。

発売日:2008年7月1日

出版社:新潮社

著者:重松清

 

アンネの日記 増補新訂版

ナチスドイツの支配下での隠れ家生活を送ったアンネ・フランクの実際の日記をもとにした作品です。

アンネが記録した夢や悩みは、厳しい状況下での彼女の希望と人間性を浮き彫りにしています。

戦争を知らない若い世代にとって、歴史を学ぶ貴重な一冊です。

作品のおすすめポイント:

戦争下の生活をアンネの視点からリアルに描いています。

発売日:2003年4月10日

出版社:文藝春秋

著者:アンネ・フランク

 

羅生門 蜘蛛の糸 杜子春 外十八篇

芥川龍之介による日本の古典的な短編集です。

例えば「羅生門」では、平安時代の京都で生きるために苦闘する人々の姿が描かれています。

短いながらも深いテーマが詰まった作品で、文学に興味がある中学生には特におすすめです。

作品のおすすめポイント:

人間の道徳と生存に関する深い問いを提起しています。

発売日:1997年2月7日

出版社:文藝春秋

著者:芥川龍之介

 

 

【高校生向け】感想文にぴったりのおすすめ本3選

この記事では、高校生が読書感想文やレポートを書くのに適した本を紹介します。

これらの本は、高校生の感情や経験に寄り添うテーマや物語が特徴です。

 

読書嫌いのための図書室案内

この物語の主人公は、本をあまり好まない高校2年生の荒坂浩二です。

荒坂は図書部の活動を再開させることになり、本好きのクラスメート、藤生蛍と協力して他の生徒たちに読書感想文を依頼します。

この過程で起こる不思議な出来事が、物語にミステリアスな魅力を加えます。

読書が苦手な人でも楽しめる、青春群像劇です。

作品のおすすめポイント:

読書が苦手な高校生が主人公の、ミステリー要素も含んだ青春物語

発売日:2020年4月16日

出版社:早川書房

著者:青谷真未

 

甲子園だけが高校野球ではない

このノンフィクションは、高校野球をテーマにした作品です。

甲子園への出場を目指すだけでなく、そこに至らない多くの球児や関係者のストーリーをリアルに描いています。

部活動に熱中する高校生や野球ファンに共感を呼び、感動を与える内容です。

作品のおすすめポイント:

野球を通じて青春を全力で生きる高校生の姿を描いた作品

発売日:2010年7月20日

出版社:廣済堂出版

著者:岩崎夏海

 

その扉をたたく音

この小説は、夢を追う若者と老人ホームで働くサックス奏者の交流を通じて、人生の意味を問い直す物語です。

主人公は無職だが、老人たちとのふれあいを通じて自身の人生を見つめ直し、新たな発見をします。

高校生にとって、人生や夢について考える良い機会を提供する感動的な話です。

作品のおすすめポイント:

人生の価値や夢に焦点を当てた、心に響く物語

発売日:2021年2月26日

出版社:集英社

著者:瀬尾まいこ

 

 

読書感想文を上手に書くためのポイント

読書感想文を書くときは、読みながら自分の意見や感想をしっかりと考えることが大切です。

本を読んでいて特に心に残った部分があれば、その場でメモを取ったり、付箋を貼ったりしてその思いを記録しておくといいでしょう。

そして、なぜその部分に心を動かされたのか、その理由も一緒に書き留めると、あとで深く考えを整理するのに役立ちます。

もし、読んでいて思いが浮かばないときは、読むスピードを変えてみるのも一つの方法です。

また、自分が興味を持ちやすい内容の短い本や伝記に変えてみると、感想文が書きやすくなるかもしれません。

 

 

読書感想文の上手な書き方とその構成

読書感想文を書く際は、導入、本の概要、自分の感想、結論の4つの部分に分けるとわかりやすくなります。

ここでは、それぞれの部分をどのように書けばいいかを簡単に説明します。

読者が興味を持つように工夫をすることで、感想文の内容が充実します。

 

導入部:なぜこの本を選んだか

導入部では、読者が興味を持つような書き始めを心がけます。

本を選んだ理由を、書かれた人物や自分の体験、周りの環境などと関連づけて述べると、感想文に深みが増します。

読者にとって魅力的で分かりやすい導入を作ることが大切です。

 

本の概要

本の概要では、物語の主な出来事を時系列に沿って短く紹介します。

この部分は簡潔に200文字程度で要約し、重要な情報に絞ることがポイントです。

物語の流れをスムーズに伝えることが目標です。

 

個人的な感想

本を読んでどのように感じたか、特に心に残った部分は何かを整理して書きます。

自分が体験したことや読む前後でどのように感じ方が変わったかを詳しく書くと、感想が具体的で説得力が出ます。

 

結論

読み終わった後の感想をまとめます。

本から学んだことをどのように日常生活に活かすかを書くと、感想文がさらに意味深いものになります。

また、将来どのようにその学びを生かしていきたいかを具体的に述べると、締めくくりが強調されます。

 

 

学年別・読書感想文の書き方入門

ここでは、小学生から高校生までのそれぞれの学年に合わせた読書感想文のコツを解説します。

小学生は基本から、中学生は少し進んだテクニックを使って、感想文を書く方法を学びましょう。

もし感想文を書くのに困ったら、このガイドを参考にしてください。

 

小学生のステップ

低学年のうちは、まず短い話を読んで完読することから始めます。

そこから、基本的な文章の構造を覚えましょう。

3年生や4年生になったら、話の中の人物に自分を重ねて、「自分だったらどう思うか」という視点で書いてみると良いです。

高学年になると、実際にあった話(ノンフィクション)や偉人の話(伝記)に挑戦して、社会の問題などについて考えながら感想文を書くのがおすすめです。

 

中学生【1年生・2年生】

中1は、新しい中学生活を感想文につなげてみると良いでしょう。

中2では、進路や部活動など自分の成長を感じる体験を取り入れて、感じたことや考えたことを文章にします。

まだ未来のことが決まっていなくても、「新しいことを見つけた」と書くことで、自分の思いを広げることができます。

 

中学生【3年生】

中3では、受験勉強が忙しくなるので、読書感想文も計画的に取り組む必要があります。

日常生活や将来の夢、社会問題など、幅広いテーマから題材を選び、感想文に反映させましょう

また、自分の受験の悩みや進路の問題を、物語のキャラクターと比較しながら書くと、より深い感想が表現できるでしょう。

 

 

読書感想文をラクに書くためのおすすめ本2選

読書感想文やレポートを書くことに不安を感じる方のために、役立つ本を選んで紹介します。

これらの本は、感想文を書く際に非常に役立つ内容となっています。

 

考える読書 第67回青少年読書感想文全国コンクール入賞作品集

この本は、過去の青少年読書感想文コンクールで賞を受賞した作品が集められています。

内閣総理大臣賞や文部科学大臣賞など、さまざまな賞を受賞した作品を読むことができます。

これらの作品を見ることで、どのようにしたらコンクールで評価されるかのアイデアが得られます。

作品のおすすめポイント:

賞を狙うためのテーマの選び方や書き方が学べる本です。

発売日:2022年4月30日

出版社:毎日新聞出版

著者:全国学校図書館協議会

 

だれでも書ける最高の読書感想文

この指南書は、教育者の齋藤孝によって書かれました。

読書が苦手な人や文章を書くのが得意でない人でも、この本を読むことで効率よく、効果的に読書感想文を書くことができるようになります。

具体的な書き方や考え方が詳しく解説されているので、感想文を書くことに自信が持てるようになります。

作品のおすすめポイント:

読書感想文の書き方が苦手な人でもスムーズに書けるようになる指南書です。

発売日:2012年6月22日

出版社:角川書店

著者:齋藤孝

 

 

まとめ

この記事では、読書感想文を書きやすくする短編小説や伝記、メッセージが深い作品を紹介しました。

興味を引く本は見つかりましたか?

新しいことに挑戦するのは難しいものです。

特に中学3年生は、勉強とのバランスを取りながら進める必要がありますから、途中で諦めたくなることもあるかもしれません。

しかし、諦めずに一歩ずつ進めていけば、自分自身に納得のいく読書感想文を完成させることができるでしょう。

この記事で紹介した本や感想文の書き方のヒントを活用して、自分の思いをしっかりと表現した感想文を書いてみましょう。

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